山口県防府市から全国に高圧ガス・溶接材料・溶接機・機械工具を販売している有限会社上田商店です。
第4回目は「ライムチタニヤ系」溶接棒の基礎知識をお伝えします。
「ライムチタニヤ系」とは酸化チタンと石灰(ライム)、ドロマイトを被覆の主原料とした溶接棒になります。
「ライムチタニヤ系」という名前の由来は原料のライム(石灰)+チタンから来ています。
特長としては、再アーク性が優れていること(※)、低ヒュームで体に優しいこと、棒曲げ性能に優れていること(狭い場所での溶接もできます)、スパッタ発生量が少ないことがあげられます。
※再アーク性とは:①溶接を開始⇒②仮付なので短いビード長で溶接中断⇒③次の溶接箇所で溶接開始(③のアークスタートを再アークといいます)
神戸製鋼でいえば「Z-44」、日鉄住金でいえば「NS-03Hi」ニッコー溶材の「LC-3」「LC-08」が代表的な銘柄となります。
また難吸湿タイプなので、通常の保管状態では乾燥を省略できます。非常に扱いやすいのでDIY作業にもおススメです。
以下にメーカーの代表銘柄、溶接用途を記載しますのでご参考にしてください。
なお、ライムチタニヤ系溶接棒の代表銘柄神戸製鋼Z-44の特徴として以下が挙げられます。
①同系溶接棒に比べヒューム量を約30%低減させています。
②再アーク性、スラグ剥離性に優れ、断続溶接・隅肉溶接・タック溶接に適します。
③手で曲げて使用でき棒径3.2mm以下は立向下進溶接も可能です。
④難吸湿なので通常の保管状態では乾燥を省略できます。
溶接市場では神戸製鋼「Z-44」を中心にイルミナイト系溶接棒も多数取り揃えています。
「Z-44」については通常在庫しておりますので平日12時までのご注文であれば即日出荷可能です。